2022年6月17日金曜日

第 55回 中国・四国地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会 山口 大会

 令和4年6月9日、10 日の2日間、中国・四国地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会(以 下、中四肢P連)が開催されました。 今年度のメイン会場は、山口県立周南総合支援学校で、各校が昨年度と同様にオンラインで集い ました。本校からは、PTA会長、本部役員6名で参加しました。 



1日目 校長会・PTA会長合同研究会

各校自己紹介、決算報告、今年度の全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会(北海道大会)の実施要領についての説明が行われました。

 2日目 中四肢P連総会

まず、午前中は総会として、昨年度の事業・決算報告、今年度の事業計画等の協議事項成立に向けて、開催校である周南総合支援学校の会長が進行してくださいました。

その後の研究協議会では、『地域』をテーマとして、香川県立高松養護学校PTA(以下、高養P) からの発表がありました。

『子どもたちの将来にわたり安全で豊かな地域生活を支えるため、PTAは地域との連携をどのように深めていくか』という研究協議課題のもと、高養Pが保護者と地域住民の方に向けて実施した「巨大災害時の防災についての地域連携」に関してのアンケート結果の説明を受けました。災害への関心は非常に高く(特に南海トラフ巨大地震)、保護者と地域共に、合同防災訓練などが必要と感じている方が多いこと、それを受けて、お互いに興味関心が高い内容を取り入れた防災活動の企画をしていくことなどが課題として挙げられていました。

 今回、指導助言として周南公立大学副学長の渡部明氏からのお話がありました。その中で、鳥取県では医療的ケア児の家庭中心に災害アンケートをとり、地区の自立支援協議会と県の発達支援課が協力して災害対応ノート(お試し版)を作成している事例があること、また、災害時の避難場所や受け入れなどについてモデルケースになってくれる児童生徒・家族をもとに訓練をしてみるのも良いのでは、というお話を受け、子どもたちの障がいの程度や医療的ケアの有無・内容、家庭環境等のバックグラウンドも違うので、モデルケースでそれぞれに応じた訓練ができると ありがたいなと感じました。 



そして昼食・休憩を挟み、午後からは『困り感の共有と資源の見直しからはじめる持続可能な地域連携』と題して、徳山工業高等専門学校 機械電気工学科 准教授の三浦靖一郎氏による講演を聴きました。

・今、目指す社会の方向性は、誰もが永く活動できる持続可能な社会環境の創出・整備で、このことにより、これまで必ずしも十分に社会参加できるような環境になかった障がい児者が参加できる社会につながっていく。

・「切り捨て・排除」から「多様性を認めて共生」する時代、人間としての「気持ち(マインド)

「行動」がより問われる時代へ。

・たくさんの人が集まって行動をすることで、一人の天才を越えよう!集合天才をつくる。いろんな個性を認め合い、尊重することの大切さ。

・様々な会社がユニバーサルデザインを取り入れていたり、個人特性・障がい特性に応じ、仕事を人に合わせることで能力が発揮できる環境づくり。

・みんな一人ひとりの能力の最大限を見つけ、活かしていくこと。

など、たくさんのお話をしてくださいました。講演を聴き、子どもたちそれぞれの「できること」に目を向け、見つけて、伸ばしていけるように寄り添っていくことの大切さを改めて感じました。

(詳しい資料をご覧になりたい方はPTA本部までお声かけください。)

 

 



休憩時間や講演が終わってから、一緒に参加した本部メンバーで感じたことを話したりすることもでき、とても有意義な時間を過ごすことができました。 
今年度も昨年度と同様にオンラインでの開催となりましたが、講師の方や参加各校の皆さんでいろいろな意見交換をしたり想いが伝わってきて、素晴らしい大会でした。 
貴重な機会をいただけたこと、本当に感謝しています。ありがとうございました。 


来年はあなたも参加してみませんか。