2022年9月16日金曜日

第65回全国肢体不自由特別支援学校PTA・校長会合同研究大会「北海道大会」

令和年度月26日(金)に、全国肢体不自由特別支援学校PTA・校長会合同研究大会(以下、全肢P連)が開催されました。

 今年度は初めてのオンライン開催ということで、ホスト県である北海道から招待を受けて、全国各県よりネット上に集いました。本校からも同様に、本部役員より7名参加しました。






 午前中は、開会式
基調講演がありました。文部科学省からお越しの講師の方より「特別支援教育の動向と肢体不自由教育への期待」というテーマで、今の肢体不自由校の現状から今後の特別支援学校について展望についてお話し頂きました。

午後から予定されている分科会に即した内容報告や、障害のある子どもたちの教育の可能性について、これからの特別支援学校の教育の在り方について見聞を広めることができました。

『できない事を増やす以上に、今できる事をのばす』ことが今後の特別支援学校の教育を考える1つのと仰っていたことが印象深く、日頃の自分に必要な視点だと気づきを得る機会になりました。


 お昼の休憩を挟み、午後からは各分科会に分かれての参加となりました。





6つある分科会の内、第4分科会「進路」では、同分科会担当校の福島県立郡山支援学校より「子どもたちの社会参加と自立の実現を目指し、ライフステージに合わせた支援をどのように行っていくか」と題して、進路を選択する上で主に学校ではどう考え取り組んでいるか等の発表がありました


この郡山支援学校のPTAでは、組織内に進路委員会が存在し、卒業後の進路の選択肢としてある地域の施設や事業所を見学する取り組みが実施されているそうです(我が校の研修委員会がコロナ前に実施していた施設見学と同じです(喜


同じく組織内の教養委員会では、講師を招き障害年金や成年後見制度といった、卒業後に子どもたちが必要となる社会の制度について学ぶ機会を持つ等、卒業して社会生活を送るためのイメージを高める取り組みが魅力的に感じました。同時に、この2年はコロナ禍で、地域の事業所や施設への見学や講師による講演等中止になっていると聞き、我が校と状況は変わらずもどかしい思いもされているのかと共感も持ちました。

担当校の発表後には数校ずつのグループに分かれて共通テーマに沿ったディスカッションを行いました他県のPTAの方とお話しできる機会は今回のような全国規模のイベントでしか経験できず、半分座談会のような雰囲気になったことを笑いながら楽しいひと時を過ごすことができました。

 

分科会後は再び全体会に戻り、会員研修として、北海道で活動されている NPO法人カムイ大雪バリアフリー研究所 就労継続支援事業所 チーム紅蓮の 五十嵐 真志氏 よりお話し頂きました





五十嵐さんは身体に障害を持っており、これまでのご自身の生い立ちから今の生活の様子等を紹介してくださいました。

当事者からの視点で障害のある生活について話を聞くことは、新鮮に感じたと同時に様々な発見がありました。そして、五十嵐さんが積極的に地域で生活しようとしている事が、当たり前の事のようで新しいことに思え、自身の視野が狭くなっているようにも感じました。


自分の子どもの、障害を持つ人たちの可能性を自分の物差しで狭めてはいけない、と強く思えた講演でした。

 

閉会式にて今大会の実行委員長が締めの挨拶をされ、次年度開催校として栃木県の代表者の挨拶へと会のバトンをつないで、今年度の全肢P連は終了となりました。





初のオンライン開催でしたが、多くの気づきを得られ貴重な経験をさせて頂いたように思います。

北海道担当校の皆様、本当にお疲れ様でした。



※※今大会の詳しい資料がご覧になりたい方は、本部役員までお申し出ください🙇‍♀️