2017年8月20日日曜日

第60回全肢P連 東京大会に参加しました

8月20日(日)、21日(月)の2日間、東京🗼の文京シビックホール、東京ドームホテルを会場に「第60回 全国肢体不自由特別支援学校 PTA連合会総会 PTA・校長会合同研究大会 東京大会」が開催され、北海道から沖縄まで、全国各地🗾から約700名の参加者が集まりました。
しげ特からは、校長、PTA会長、副会長3名が参加しました。
会場入り口の看板

今大会のテーマは、
つなぐ・つなげる・つながる ~肢体不自由教育の広がる未来~
60年の歴史を受け継ぎ、未来へ繋げるための節目の記念大会です。

【1日目】
開会式に引き続き、文部科学省の中村信一氏による「特別支援教育の現状と課題」を演題に特別講演がなされました。
中村氏の講演
子どもが幼→小→中→高等学校と進んでいく中、学びの場が変わる、あるいは人事異動などによりこれまで培ってきたものの引継ぎが十分にできていない問題点を挙げ、今後それらを連続させることを重視する方向に変わっていくことなど、特別支援学校学習指導要領の改訂のポイントを、専門的にお話して下さいました。

続けて同省の分藤賢之氏による「社会に開かれた教育課程の実現 ~子供たちの生きる力を育むために~」を演題とした基調講演が行われました。
分藤氏の講演
子どもたちの「生きる力」を育むために必要な三つの柱

1.何を理解しているか、何ができるか
2.理解していること・できることをどう使うか
3.どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか

により、「子どもに感じさせる・表現させる教育」→「それを家庭で発揮できるように」→「やがて社会へ」という流れが生まれます。

そのためにはすでに卒業して社会に出ている人やその保護者の話をよく聞いて、そこから逆算して「今」必要な教育を考えるという「逆向き設計」の学校運営が必要なのだという趣旨のお話でした。

ここでも「つながる」ことの大切さを感じました。

休憩をはさんで、「卒業後の進路・子どもたちの未来」をテーマに2時間に及ぶシンポジウムが行われ、企業・福祉・生涯学習等の各分野からの8名のシンポジストによって、子どもたちの未来をつなぐ、オリジナリティーあふれるアイデアや実績、ユニークな取組み等を紹介していただきました。
シンポジウムのようす
そのうちのお一人、特別支援学校を卒業後、現在在宅就労をされているSさんは「私の道 ~自分らしく生きる~」と題して、

★在学中にパソコンが好きになり、それを使って自分でお金を稼ぎたい、家族の役に立ちたいと思ったこと。
★そのためにはどうすればいいか、先生が相談に乗ってくれたこと。
★非常に難しい国家試験にチャレンジし、失敗の後諦めずに勉強し続けて合格できたこと。
★現在、仕事をしていてとても充実していること。

など、呼吸器を装着して発声がしんどいだろう中、自分のことばで切々と話してくれました。
会場のみなさんは、その「ことば」にじっと聞き入っていました。
最後のまとめの時の文章が非常に心に残ったので、ご紹介します。

皆様にエール
健常者であっても、障害者であっても、できないことは一つもない。
できなくなるのは、できないと決めてしまった時。
自分の可能性を決めるのは周りではなく、自分。
諦めず、自分を信じて夢を夢で終わらせない。

いつも前だけを向いていることは難しいし、立ち止まったり後ろを向いてしまったりすることもあるけれど、それでもたった1ミリでも前に進むのならそれは前進なんだと思います。そんな風に思わせてくれるメッセージでした。


1日目の全ての日程を終えた後、東京ドームホテルに場所を移して懇親会が行われました。
さすが全国大会🗾、同じテーブルで東京🗼と青森🍎の方とご一緒しました。
お互いの子どものことやPTA活動のこと、お国自慢などを話しながら、楽しく情報交換ができました。
ステージでは東京らしいアトラクション(め組!?の登場)があり、会場が賑わいました。
次年度開催(福井)のみなさん
最後に、次年度開催の福井のみなさんがステージに上がられ、「来年、福井で待っています!」と呼びかけていました。
ちなみにしげ特は、来年度分科会で「機器」の発表校に決まっており、これから約1年かけて準備を進めていきます。
来年全国大会に出席するみなさん、愛媛から駆け付けるけん、待っとってね🍊♪

続きは【2日目】へ。