夏休みも残りわずかになった8月21日(火)~22日(水)、福井県で行われた「第61回 全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会総会およびPTA・校長会合同研究大会」に参加してきました。
折しも台風🌀19号、20号が立て続けに日本に近づいてきていて、無事にたどり着けるか、はたまた最終日に帰ることができるのかと心配しながら出発しましたが、ラッキーなことに19号は進路が逸れ、20号が来る前という絶妙なタイミングとなりました!(^^)!
今年国体が開催される福井では、駅周辺にもポスターがいっぱい!
そして、駅の正面にドドーンと巨大な恐竜のモニュメントが数体あり、時々「ガオーー」と吠えている様子は、さすが恐竜王国福井だ~!と思いました。
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ジュラシックパーク!? |
会場となる「フェニックス・プラザ」は、福井駅からおよそ2km。
オレンジ色の建物と、そこに至るまでの広いアプローチが印象的です。
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風が強かったです |
ホールに入ると、福井県立福井特別支援学校のスタッフの皆さんが目にも鮮やかなターコイズブルーのお揃いのTシャツで出迎えて下さり、中四国地区の受付コーナーで手続きを済ませました。
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受付コーナー |
今回の大会では、しげ特は、第6分科会「機器」の発表校という大事なお役目があります。
早速分科会の部屋に案内され、スタッフ、助言者の方と打ち合わせを行いました。
最終チェックを済ませ、会長は総会へ。
残りのメンバーは、ホールに展示されている展示物などを見て時間調整。
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開会式のようす |
13:00からの開会式に引き続き、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課 調査官の菅野様による基調講演、「学習指導要領と今後の肢体不自由教育について ~一人一人の能力や可能性を伸ばしていくために~」が行われました。
特別支援教育の現状、医療的ケアの意義と在り方、障がい者の生涯学習、これからの教育課程の理念など、専門的なお話を聞くことができ、保護者の私たちも大変勉強になりました。
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熱心に聞き入る参加者 |
続けて、7月の豪雨で被災した岡山県立倉敷まきび支援学校さんの現在の様子が紹介されました。
スライドに写し出される写真はどれも目を疑うような酷い状況でした。
本当に自然災害は怖いです。
愛媛の被災地もまだまだ元の生活にはほど遠い状態ですが、できることを少しずつ、長く支援していけたらと改めて思いました。
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泥まみれの車椅子 |
少しの休憩をはさんで、いよいよ分科会会場へ。
約20分間、学校の紹介から始まり、子どもたちが現在使っている機器の紹介、アンケートの集計結果から見えてきたこと、それを受けての新しい取り組み、今後の課題などをスライド発表してきました!
発表席に座っていたので写真はないのですが、この1年で準備を進めてきたことを余すところなく発表できたと思います。
質疑応答では、同行の自活課の先生が丁寧に回答してもらいました。
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アンケートのスライド |
その後すぐに5~6人ほどに分かれてのグループ討議。
私たちもその中に入って話し合いに参加しました。
多くの学校が、機器に対する関心は高いもののその子に応じた機器を選定することは難しく、専門的な知識を持った先生が中心となってマッチングを行ってくれることを望んでいるようでした。
分科会の締め括りとして、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 総括研究員の吉川氏より、専門家の視点からの指導助言をいただきました。
今回の発表にあたり、これまで持っていた私なりの「機器」への考え方が変わりました。
これまでは、「せっかく機器を使うんだから、子どもにはもっとこんなことができるようになってほしい」と思っていました。(親目線ですね~)
けれど、「この機器を使ったら、子どもが劇的に変わった!!」というケースはなかなかないと思います。
しかし、あきらめずに手探りでもいろいろ試していくうちに子どもの興味を引き出すことに成功したり、子どもが発するメッセージに周りが気付くことができたりするのだと思います。
「遊びはコミュニケーションの原点」
難しく考えずに、「生活(遊びの一環としても)に取り入れていくことで、子どもの持っている力を発見できる・・・そんな手助けをしてくれるのが機器なのでは?」と、感じるようになりました。
前回の記事でも書きましたが、今度また校内の勉強会がある時はぜひ参加して、機器をもっと身近に感じてみたいと思います。
1日目の日程が終わり、夜は場所を移動して懇親会が行われました。
全国から集まった保護者、先生方とお話できるのは、こういう機会でないとなかなか実現できません。
県外の情報を聞くことができる貴重な時間となりました。
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アトラクション「勝山左義長ばやし」 |
翌朝、再びフェニックスプラザに集まり、2日目の日程がスタート。
会員研修として、オレンジホームケアクリニック 在宅医療専門医の紅谷浩之先生の講演「子どもたちの"つながる力"が社会を変える ~在宅医が子どもたちに出会って教えてもらったこと~」を聞くことができました。
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紅谷先生の講演 |
医療的なケアが必要な人が地域で安心して暮らせるように、医療と生活の両方を支える医師として活躍されている先生で、人生の主人公は「その人」であり、薬より機械より「人とのつながりの大切さ」を考えておられます。
「オレンジキッズラボ」という活動の中では、夏休みに医療的ケアの必要な子どもたちが何とあの"軽井沢"に滞在できる!という企画があり、毎年全国からたくさんの親子が参加しているそうです。
その中で、「この子が生まれてから片時もそばを離れたことがなかったけれど、本当に初めて、一時預かりをお願いして子どもから離れてみた」というお話があり、きっと一人で抱えてきたであろうこのお母さんの気持ちの変化に「辛かっただろうね。頼れる所が見つかってよかったね。」と、胸が熱くなりました。
会場にいた多くの人も涙を流していました。
90分間の講演は本当にあっと言う間で、心に残るものでした。
このブログで書ききれないのが残念です。
いつか愛媛に、そしてしげ特にお越しいただいてもう一度お話を聞く機会をいただければこんなに嬉しいことはありません。
感動の余韻が残る中、日程の終了時間が迫ってきました。
閉会式に先がけて、すっっっごいアトラクションが!
会場に現れたのは、ドラマ
「チア☆ダン」の実話モデルとなった福井商業高校のチアリーダー部
「JETS」の皆さんです!!!
目の前で全米制覇の実力の素晴らしい演技を披露していただき、驚くやら感激するやら!
最後の演技では、私たち保護者に向けてのメッセージが込められており、またここでも涙が😢
撮影は禁止されていたので、この目にしっかりと焼き付けてきました!
時間的に最後まで会場に居ることができず、閉会式前に会場を出させてもらいました。
今回の全国大会の当番校、福井県立福井特別支援学校の皆様、おかげ様で心に残る、素晴らしい大会に参加させていただきました。
本当にありがとうございました。
この大会を通じて得た情報などは、また役員会などを通じて学校の方に還元できればと思います(*^^*)